天気の子 現代の東京の風景を綺麗に切り取った良作!

初投稿ですので読みづらい点、至らない点あると思いますが、ぜひご意見など頂けたら改善していきますので、よろしくお願いします。

では、天気の子についてさっと伝えます。最後だいぶ空間をあけてネタバレがありますので、ご注意ください。

おすすめ度 ☆☆☆☆

見に行って損はない作品だと思います!

エンタメとしても、映像作品(映像の新鮮さ)としても見るに答える作品だと思います。新海誠らしさとエンターテイメントのちょうど調和がとれた到達点が本作作品だったかと思います。

この季節、今の時代に見ることに意味がある作品だと思います。

感想

新海誠の作品で初めて楽しむことができました。新海らしさとエンターメントのベストミックスだと思います。

今まで美しい風景ばかり描いていた新海誠が、本作では今の新宿、つまり美しい新宿も、小汚い新宿も描いたことは素晴らしい。たぶん、10年後にもう一度作品を見ると、あのときの日本ってあんな感じだったよなと思わせてくれる世界ができています。こういう時代を切る取ることのできる作家は素晴らしいと思います。

私は、若いころ散歩をすることが好きで、新宿については、景色を見ただけで大体どこの風景かわかります。新海誠は、新宿だけでなく、上野、品川そのほか、東京のある一面を移す風景をそれぞれ選択できていることにも世界を風景でとらえるのがうまい人だと感じました。

ぜひ、東京の持つ様々な面、この世界が描く現代の日本を肌で感じてきてください。

 

この作品について

 キャラクター・人物:☆☆☆

普通で良いと思います。相変わらず昭和の漫画みたいなやりとり、突然浮くセリフには、作品への没入感から引き戻されるところもありますが、逆にそれが昭和漫画から続く、子どもの持つ純粋性が世界を動かす世界観にフィットしているようにも思います。

 ストーリー:☆

あんまり本人興味ないんじゃないかなと思いました。SFがほとんど感じられず、誰にも見やすいストーリーになっていたと思います。

設定・世界観:☆☆☆☆☆

感想のところでも言いましたが、風景で社会を描くのが本当にうまい。また、東京の都市の町にもある小さな物語の種(ビルの中にある社)そんな何かを感じさせて素晴らしい。

 作品性・独自性:☆☆☆☆

ただ、作品が流れるだけでなく、新海誠だからこそ描いた世界観があると思います。エンターテイメント性とちょうどいい具合になっているのではないでしょうか。

 

スタッフについて

 新海誠

言わずもがなな監督ですが、長野県で生まれ、大学進学時に東京に上京、日本ファルコム(ゲーム会社)に入社しオープニングムービーなどを作り、その仕事の合間に自主制作アニメを作り、賞も受賞しました。

そして、会社を退社後少人数でアニメーション制作を行い、2002年「ほしのこえ」でデュー、その後4作品まではミニシアター系と言ってもいい作品で、評価は高いものの癖も強く、一部の人の人気があった作家でもあります。新海誠っぽさを見るなら、ぜひこのころの作品を見てください。

「君の名は」このとき、川村元気プロデューサー、解散したジブリのスタッフ等も加わり作品の質も超高水準で大ヒット。

作画スタッフ

田中将賀が引き続きキャラクターデザインで参加、元ジブリの安藤雅司さんは外れていました。しかし、作画監督は元ジブリの田村篤さん。あんまり詳しい情報がまだネットに出てないですが、覚えている範囲だと京騒戯画で作画監督した林祐己がいましたね。

美術スタッフ

君の名はで設定協力となっていた滝口比呂志が監督になっていましたね。逆に君の名は美術監督陣が美術監督としていなかったですね。

総じて君の名はから見て、キャラクターデザイン以外のスタッフは大きく変わっていたのではないかと思います。それでも、質としては落ちた感覚はなかったです。

その他 参考

・岡田 斗司夫

この批評素晴らしい。作家と作品の結びについて語ることができている。ただ一つの解説です。しかしながら、その内容は有料放送で流しているため、ちょっとここで書くには憚られるので許してください。無料で語られることがあれば、その旨報告したいと思います。

・ライムスター宇多丸

ディティールを細かく見ていて素晴らしい。評価としては、部分的なガジェットが世界に違和感を出しているとのこと。詳細については、映画好きな人なんだなと思います。参考にしてもいいかもしれません。最近の細田守について好評価な人なので、あんまりセンスは信じてません。

ライムスター宇多丸さんの批評ページはこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタばれ

うまくネタバレしないで書くって難しいですね。なので、全力で書きます。とにかく風景が素晴らしい、品川駅の液晶ディプレイが並ぶあの空間は現代における未来を感じさせる東京の一面だと思います。そして、ビルの中にある神社、新宿東口、新宿西口と都市の2面性も見え、さらにその周辺には住居や小さな事務所があることまで見えてきます。また、雨のやまない東京は、現代の日本社会を感じさせる設定としては素晴らしいものだと思います。

ただ、いちいちお姉ちゃんの胸などをちらみしようする少年はものすごく安易。人物の描き方が安易すぎます。さらに、最後の方のシーンで帆高が「神様足すも減らすもしないでください」的な発言ありますが、その状況でそんな気の利いたこというやついないだろう。と冷めちゃいます。それでも、力を失った陽菜がずっと祈り続けていたシーンではちょっと泣けてしまいますよね。そんなところで、キャラクターも共感を呼べたのではと思います。

そして、やはりあなたを助けるなら世界は雨が降り続けていいと言った後に、本当に降り続けた後の世界を描いたことが素晴らしいですね。それでも人は逞しく生きている、つまり主人公たちが一人で背負うことなんて全くないという、比較的明るい方向は「この世界の片隅に」にも通ずる安定性を感じます。

 

つたないお話ではありますが読んでくださりありがとうございます。

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