この本の目的
総論読んでもいいが、読まなくてもいい本。ただ、せっかく読んだから少しブログに書いてみる。
・アニメを学術的にみようとする試みの本
・なのでアニメを定義する。要するに仮現運動を哲学的な言い方にするような話だ。
・構成が示してあり、それで大体わかると思う。
1章文学理論、2章映像論、3章ジェンダー論、4章サウンド/ボイス論、5章ヒストリー研究、6章オーディエンス研究、7章アート研究、8章コンテンツ研究、9オーディオビジュアル
おすすめポイント
参考作品
紹介するのに題材としている作品が良作だ。押井守 ビューティフルドリーマー、トトロ、今敏のパプリカ、神山健治の東のエデンだ。東のエデンだけ格落ち感がひどく、個人的に神山健治は思想的に大した内容がないと思っていますが。
映像論
カメラアングルによる心理的効果を事例を通して説明するのがとてもいい。ただ、網羅的でないのでそういう視点があるという紹介程度だ。
感想
学術論として
美術史的なアプローチをするならそれでいいが、全般的に中途半端だ。心理学の話でも今の時代にフロイトやユング出されても、マルクス経済学を今の時代に出されるみたいにうさんくさい。
アニメを語るに
アニメの学習としても足りない気がする。アニメの歴史を語るに人物的な系譜は欠かせないと思う。もしくは、象徴的な作品で歴史を考えてもいいし、社会学的なアプローチでも構わない。そのどれもかみ合ってない。
政岡憲三→森康二→大塚康生
→高畑→宮崎
→富野
・押井
など系譜で表すことができると思うし。
マジンガー→ガンダム→マクロスなど時代と共に急速に変わって社会にどう影響するかを見てもいいだろう。
結論
結論中途半端であまり見る価値ないと思うが、こういうアプローチはぜひがんばって欲しい。
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