劇場版鹿の王(おすすめしない)感想

 

まくら

コアなアニメオタクの人は、本作は安藤雅史さんの初監督作品だからというだろう。しかし、一般の人には、千と千尋の神隠しの人なんだ、ぐらいだろう。

一言でいうと、コア層以外に楽しめるとは思えない作品だ。ただ、この作品をちょっと探ってみたい。しかし、原作を見たことないので、あくまでこの作品だけをトータルで考える。

以下ネタバレあるのと、正直自分の中でかなり評価が低いので、そういった視点を好まない人は気が悪くなるかもしれないので、読まないでください。

世界観

文明が近代だか、中世だかわからないような設定。その時点で頭の中に?が浮かぶ。そして、最後までそれは解消されない。

医者

医者のキャラクターが出てくる。そのイケメンはこの世界の善玉だ。常識人で正義を遂行する。

これに対する多くの人は、強く宗教を信じており、病気を神の祈りや気合で解決しようとする。

そのステレオタイプは、歴史を知っている人間が過去の人間をバカにするようで、私は好かない。

病気と力

そんな状態でもあるのに、その病原菌が、もののけ姫のアシタカ以上のスーパーパワーを出す。地形変化まで起こすのだ。今までの医者や科学の世界観はどこに吹っ飛んだのかと問いたくなる。

ストーリー

一言でいうと平凡。英雄だった小さな国の騎士が、家族が死んで絶望。自分の子を思わせる少女と出会い、心を取り戻す。幸せな日々、その幸せは長くは続かない。主人公は選択することになる。

どこにでもあるような話だ。

キャラクター

アニメの魅力と言えばキャラクターだ。主人公はおっさん。しかも、イケメンではない。マスコットは少女ではあるが、さして可愛くない。

この誰得なんだ。

作画・演出

絵はすごいんだと思う。ただ、玄人向き過ぎて、ちょっと私にも良さが伝わらない。

しかも、病気の表現や、主人公の人智を越えた力ももののけ姫の表現のまま。映像的な新鮮さは何もない。

そういう意味では、細田守か、新海誠を見習ってほしい。少なくともサイボーグ009では、そういう挑戦をしていたと思う。

プロダクションI・G

プロダクションIGは、劇場アニメで成功したことがあるのだろうか。押井守以外で、まともに見るべき映画あるとは思えない。

ひるね姫、ももへの手紙などなど。

何が悪いのかはわからないが、たぶんプロデューサーが育ってないのではないかと予測する。邪推の域を越えない想像だが。

誰がこの作品でヒットすると思ったのかを問いただしたい。

 

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