概要
永遠のゼロは、百田尚樹原作の小説です。現代の青年が、自分が今まで知らなかった血の繋がった祖父のことを、様々な人に聞いてまわることで、なぜ祖父の人とゼロ戦に乗ってなぜ、最後は特攻してしまったかを知るストーリーです。
正直に言って、原作小説よりも良かったです。
映像
まず、ゼロ戦の飛ぶ映像が美しい。それと、着艦の大変などリアリティを感じる、細かな演出もとても良いと思います。
私はリアリティとリアルを区別していて、実際にリアルかまではわからないので、そこは許してください。
シナリオ
元々の原作を読んだのが昔過ぎて忘れてしまいましたが、原作も構成が良くできていて、少しずつ真実に迫っていくようなストーリー展開はなかなか良かったです。
いいところ
小説には、百田尚樹氏の思想が入っています。第二次大戦の日本人を全く知らない青年が、少しずつ歴史を知ることで、他の青年との意識のずれを見せるシーンがあります。
これは、「空母いぶき」や「Fukushima50」などとは、全然違うところです。
BALLAD 名もなき恋のうたの製作について語る監督を見て、全くわかってない人だと思ったけど、本作はとても良かったです。
だめなところ
俳優が本当に下手です。力をいれて、演技してます!って見える演技で、安っぽく見えてだいぶ冷めてしまうところもありました。
ただ、主人公の岡田さんは、人物をきちんととらえてとても良かったように思いました。
もう一声
これは、原作でも同じことを感じたのですが、各おじいさん達に話を聞いていきます。それなのに、明らかに祖父でないと知らないことを多く映像にしています。せっかく多くの人の視点を見せて語らせるのですから、それぞれの視点から見た世界を描いてほしかった。そうすることで、戦争という一面的にみられる事象も多面的に描けたのではないでしょうか。
主役に相当の演技力と監督に演出力が必要だとは思いますが。
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