概要
前知識
将棋には、8棋戦があります。テニスで言うグランドスラムみたいなものです。これは、将棋は条件によって得意・不得意はあるものの条件が大きく変わらず、運の要素が少ないため、強い人は常に強いというところがあります。ただし、強い人でも勝率は7割あればトップクラスです。つまり、一握りのプレイヤーしか、この棋戦を制することはできません。
そして、将棋はスポーツのように、年齢により能力が落ちます。現在のピークは30歳ぐらいだと思います。とくにPCの発達により、コンピュータが強くなった昨今、それを駆使できる棋士(将棋のプロ)がさらに強さを増しています。
木村新王位は、現在46歳。将棋界の超有名人羽生善治と同世代です。羽生善治は、平成28年(2016年)まで2つのタイトルホルダーで、その5歳下の久保利明がタイトルを持っていましたが、昨年には渡辺明当時34歳が最年長のタイトルホルダーとなって、今年になっています。それぐらい、年齢的には年長者が厳しい勝負の世界なのです。
木村新王位
木村一基王位は、過去6回タイトル戦(棋戦決勝)に挑戦しましたが、一度もタイトルに手が届きませんでした。それまでの初タイトルの最年長が37歳、今年46歳の木村九段がタイトルは、今のフェデラー世代がグランドスラムで初優勝するぐらいの感動なのです。
また、木村王位は、受け(防御)がうまいことで有名で、そういう意味では派手ではなく、将棋の解説も丁寧でわかりやすい。派手ではないが、視聴者としてはこの人が話していると安心して楽しい。ただ、羽生世代のその後の世代の天才棋士と比べると、後一歩という感も感じてしまう人だと私は思っていました。
しかし、そんな木村九段が、3年ぶりの挑戦にして初タイトル。もはや、涙無しにはインタビューが見れません。
いやあ、語りが長い・・・。ついでに、将棋について解説してしまいましょう。
将棋界
将棋というゲーム
将棋はルールとしては、コマごとに行動に決まりがあり、それを駆使して相手の王様をとったら勝ちというボードゲームです。世界でも似たようなゲームはありますが、チェスと特に似ています。チェスとのおおきな違いは、将棋が相手のコマをとったら使えるというものです。これにより、ゲームが複雑性をまし、2017年ぐらいまで人間の方が機械より強い時代が続いていました。チェスは、1997年にPCに負けているので、単純には言えませんがその複雑性があります。ちなみに、チェスの日本一は将棋の羽生善治です。
運が全く働かないゲームでありながら、あまりの複雑性から人間が一生かけて、新しいコマの動かし方や考え方を競いあい進化させていくそんなゲームだったのです。
将棋のプロ
将棋のプロになるだけでも、エリート中のエリートです。野球選手なみです。奨励会というプロ養成組織で、半年で上位の二人のみ、年4人のみがプロになれます。奨励会員の2割ぐらいがプロになれるようです。そして、26歳には才能なしとみなして強制退会させられます。お前才能ないから、他の仕事にしなさいということです。
そんな厳しい中をくぐり抜けても、タイトルをとれる人は、少数です。ここ5年でタイトルをとったのは、全棋士の15分の1といったところです。
将棋の雰囲気を味わいたい方
漫画
・3月のライオン:将棋のルールとかわかりませんが、将棋世界の雰囲気が少しわかります。それに、漫画としてとても面白いです。海野チカが書いた、ドラマです。
・月下の棋士:ギャグ漫画です。絵が濃ゆい。
・ハチワンダイバー:格闘漫画っぽいテイストでなかなか楽しめます。
そのほかの漫画は、読んだことないので、お勧めがあったら教えてください。
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